【政策提言】NCDアライアンス・ジャパン「患者・当事者プラットフォーム」プロジェクト「政策形成過程における患者・市民参画のさらなる推進に向けて ~真の患者・市民主体の医療政策の実現を目指して~」(2022年7月1日)
NCDアライアンス・ジャパン(事務局:日本医療政策機構)は、政策提言「政策形成過程における患者・市民参画のさらなる推進に向けて ~真の患者・市民主体の医療政策の実現を目指して~」を公表いたしました。
本政策提言は、2021年度企画におけるアドバイザリーボード会合での議論や個別のヒアリング、またこれまでの当機構の活動を踏まえ、医療政策における患者・市民参画のさらなる推進を目指して、事務局として取りまとめました。「市民主体の医療政策の実現」を掲げる当機構では、多くのプロジェクトにおいて多様な患者・当事者の皆様と協働しております。本政策提言は、そうした皆様との協働から生まれた部分も多く、これまで当機構とご一緒いただいた全ての患者・当事者の皆様にも改めて御礼を申し上げます。
なお、本政策提言は、本プロジェクトにおけるヒアリングや議論を踏まえて、筆者である日本医療政策機構が取りまとめたものであり、特定の個人あるいは組織の意見を代表するものではないことを申し添えます。
■政策提言の概要
視点1
- 患者・当事者リーダーとしての役割が特定の個人に大きな負担とならないよう、継続的に発掘・養成し、さらには患者・当事者リーダーに対する活動支援を行う必要性
- 政策形成過程における患者・市民参画を進めるうえで、必要な知識・素養を提供するための教育機会を確保する必要性
- 異なる疾患領域の患者・当事者組織の連携・交流の機会を創出する必要性
- 医療政策以外の政策領域の当事者活動を参照し、より効果的な活動を展開する必要性
視点2
- 多様な意見表明の機会を通じて、より多くの患者・市民の課題認識を収集する必要性
- 議論の場において、専門的な知識が十分でない患者・市民委員が議論に参加できるよう必要な配慮を行う必要性
- 議論の場に参加する患者・市民委員は、個人が抱える課題のみならず社会一般の課題に昇華させ、他のステークホルダーが理解できるように整理し、伝える必要性
視点3
- 政策決定後は、政策が意図した形で実行されるように働きかけを続ける必要性
- 政策のさらなる改善に向け、政策評価の機会に患者・市民が積極的に参加する必要性