【政策提言】 「各都道府県における循環器病対策推進計画の展開と発展に向けて~課題と好事例から考える循環器病対策~」追補版(2024年5月30日)
日本医療政策機構 循環器病対策推進プロジェクトではこの度、政策提言「各都道府県における循環器病対策推進計画の展開と発展に向けて~課題と好事例から考える循環器病対策~」の追補版を公表いたしました。
なお、詳細については下記PDFをご覧ください。
■追補版 作成と背景のねらい
日本において脳卒中や心臓病に代表される循環器病は、死亡および要介護に至る主因となっており、各種対策の推進に向けて、2018年12月には「健康寿命の延伸等を図るための脳卒中、心臓病その他の循環器病に係 る対策に関する基本法」(以下、循環器病対策基本法)が成立しました。本法に基づき、政府は2020年10月に「循環器病対策推進基本計画」を閣議決定しています。これを受けて、各都道府県においても「都道府県 循環器病対策推進計画」(以下、都道府県計画)が策定され、循環器病対策が推進されています。このように日本の循環器病対策は、さらなる推進に向けた素地が整備されたものの、基本法や基本計画は大枠の理念や目標を示したものであり、国および各都道府県による施策の具体的な進展については、今後の拡充が期待されているところです。
こうした中、当機構では実際に都道府県循環器病対策の推進を後押しすべく、3年間をプロジェクト期間として、「循環器病対策推進プロジェクト」を2021 年後半から始動しています。過去2年間の活動を通じて、1年目で、循環器病対策を検討する方向性や視座が政策提言としてまとめられ、2年目で、その視座に基づいて循環器病対策を都道府県で実装するための知見や方法論を提言しました。2年目の活動では、2023年4月に改訂された第2次循環器病対策基本計画をうけて、第2期都道府県循環器病対策推進計画策定に向け、主に都道府県行政を中心に問題提起を行いました。各都道府県において2024年4月を目途に都道府県での計画見直しが最終段階に入っている中、今後各ステークホルダーが担うべき役割を明確にし、実際に対策を進めていく段階となります。そこで、3年目の活動では、都道府県行政官や協議会メンバーとの意見交換を通して、これまで蓄積した方向性や視座、さらには実装のための知見や方法論を共有し、循環器病対策の具体的進展を引き出すための活動を行ってきました。意見交換を行う中で都道府県行政官やアカデミアから、2年目の提言には記載しきれなかった新たな知見をいただきました。そこで、追補版として今後の循環器病対策の実装に向けて各ステークホルダーが担うべき役割に関する提案を記載しました。 本書を再度、関係者に発信し、活用いただくことで、今後の循環器病対策の具体的な推進に寄与することを期待しています。