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なぜ、世界の疾病負荷と財政支援に格差があるのか

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2014-06-16


2011年、77億円がHIV/AIDS、マラリア、結核、母子保健の対策に使われました。一方、保険分野に対する財政支援のうち、NCDへの配分はわずか1.5%でした。Sam Byfield氏が、この財政支援における格差の理由について調査した結果を発表しています。
詳細はこちらをご覧ください。

概要:
Institute for Health Metrics and Evaluation(保健指標評価研究所:IHME)が、1990年~2013年のグローバルヘルスへの財政支援推定について、以下を発表しました。
・2013年に保健分野への支援は310億円を超え、1990年に比較すると5.5倍の規模となる。
・疾病負荷と配分される財政支援には格差がある。NCDはその疾病負荷に比較すると、受けている財政支援がごくわずかである。

財政支援における格差の理由

IHMEは、HIV/AIDSなどに比べて、NCD対策の費用対効果がデータとして見えにくいことを指摘しています。最も費用対効果の高いNCD対策は課税と規制ですが、これは財政投資を必要としません。また、糖尿病の管理は長期にわたるモニタリングと投薬を必要とします。
しかし、例えばワクチンは、投資に対する利益が容易に算出できます。

もしデータ不足が投資を妨げているならば、何が効果的で何が効果的でないかを明確にするための研究に投資することが合理的です。しかし、NCDに関する研究(医学、疫学、保健システムを含む研究)への財政支援は未だ十分ではありません。

財政支援不足の要因の可能性として、何がNCD対策と定義されるのかを定義するための方法論の限界も挙げられます。実行されているNCD対策は、例えばスポーツを通じて身体活動を増やし、NCDの削減を目指すプログラムなど、厳密には「health aid(健康支援)」と呼ばれないものも多いです。

その他の方法論的論点として、タバコ対策への財政支援が、未知を理由としてNCDから独立していることです。NCDの主要な要因として、タバコ予防・対策はNCDアジェンダに不可欠であり、タバコをNCDから分離することは正確な状況を把握することを妨げます。

エビデンスと政策の橋渡し

NCDはなぜミレニアム開発目標に含まれていなかったのでしょうか。答えの1つに、研究と政策が効果的に橋渡しされていないことがあります。よって、既存の証拠や理論を統合するだけでなく、いかに政策が実行され、どこにエントリーポイントがあり、何が政策立案者を動かすのか理解しなくてはなりません。

グローバルレベルでは、NCDに対して政府と共に活動する声があがっています。NCD Allianceは、NCDをアジェンダに挙げ、国レベルで同様のアライアンス(同盟)を設立するためのモデルを提供しています。

論理的根拠、推進力、グローバルな参加者と枠組みの増加により、NCDへの財政投資は今後5年間で劇的に変化するでしょう。そうすれば、NCDのグローバルな負荷の増加も減少できるはずです。
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NCD Alliance
 
ウェブサイトより

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